カテゴリー
省エネ技術

ソフトでデータセンター省エネ

電力を呼吸し省エネするクラウドサーバー群

コンピュータ性能向上は、パラレルとシリアルを交互に繰り返し進化して来ました。

データセンターでの一般的なサーバーは1,000台あれば80%以上800台以上待機し、アクセスを待っている。これをゾンビサーバと呼ぶ。

仮想化技術すると1台の物理サーバーに数台からコンテナなら100コンテナ収容出来、起動も短時間になるが、アプリケーションは遅くなる。

コンテナをパラレルクラスタ化すると1,000×100=100,000仮想サーバーを構築出来、1/100ずつ1,000サーバーをクラスタとして利用すると、IOバンド幅が拡がりデータ処理を高速化出来る。100コンテナ/1台を10台/1組より、1/100を1,000コンテナ/1組が、圧倒的にデータ処理が速い。圧倒的に速いので、同じ処理を行うなら消費電力は相対的に少ないと言える。

さらに、起動時間は0.4秒なので、アクセスが来たときに起動、アクセスが15分以上無ければシャットダウン出来る。電力を呼吸するように、ゾンビサーバーを駆逐して省エネ出来、PUEを限りなく1.0に近づけることが出来る。

1,000台物理サーバーで、1,000クラスタが100組稼働出来るが、高速起動、短時間シャットダウンにより1,000クラスタ利用ユーザー数は時間軸で増えるので、1ユーザー当たりの物理サーバー利用コストは相対的に安価になる。

1ユーザー当たりの設備共有も時分割で増え、1ユーザー当たりの設備コストも減る。

サーバーでの停電対応電池備蓄も減らすことが出来るので、UPSなどの設備コストも下げられる。

1ユーザー当たりの設備共有も時分割で増え、大規模データセンターにおいて、コンテナクラスタ技術は、再生可能エネルギー対応、脱炭素化に必須な技術となった。

Kubernetes(クーベルネイテス、クーバーネイテスと発音)がソフトウエア世界を変えた。

この膨大なコンテナ群にて、ロードバランサを含め管理するジョブコントローラソフトウエアがKubernetesであり、コンテナオーケストラレーションと呼ばれる。

現在のサーバー技術トップベンダーはGoogleであり、最初のクラスタ化データ処理高速化の成果がBigQueryである。BigQueryは1TByteを1秒で検索出来る。米国Yahoo!などがリバースエンジニアリングしてHadoopが作られた。

古くから世界で広く使用されているHTTP サーバーApacheのApacheファウンデーションがHadoopをインメモリ型にアップデートしApache SPARKを開発した。Apache SPARKは巨大なデータに対して高速に分散処理を行うオープンソースのフレームワークである。

インテルCPUだけで動いていたサービスアプリがパラレル、クラスタ化して、インテルCPU単独だけで達成出来なかった高速データ処理を実現している。

スマホ普及が全てを変えた。

iPhoneを初めとするスマートフォンの爆発的な普及により、膨大なアクセスに耐える処理向上が必須となった。

スマホへのサービス強化のため、データセンターでの電力消費が問題になり、仮想化により1台のサーバーに多数のサーバーが稼働させ省エネ化された。仮想化ソフトウエアの代表はXen、有償のVMWareである。しかし、1台のサーバーを分割するので性能は下がる。VMWareで4台が限度であった。

クラウドサービスでは、スパコン同様に台数が増えるだけ性能が上がり、アクセスユーザー数が増えて収益が向上する。

これが、クラウドジャイアントGAFAM、BUTのデータセンターが巨大化する理由である。

クラウドジャイアントは、スケールする技術が高いので、ハイパースケーラとも呼ばれ、大量アクセスを捌いている。

コンテナ技術の歴史

コンテナ技術が開発され、1台に100コンテナをインストール出来るようになる。代表するソフトウエアはDocker、CoreOS。

コンテナは軽量であるので起動が速い。10GbEを使い1,000サーバーを0.4秒で起動できるシステムをGoogleが実現し、検索サービスを提供している。

1,000サーバー起動は0.4秒、10,000サーバーの起動でも60秒以内。しかもアクセスが無いと15分でシャットダウンする。

これらのサーバー群を制御するソフトはGoogle社内でBorgと呼ばれ、OSSとしてKubernetesが2014年登場する。

引用先:https://ascii.jp/elem/000/001/757/1757103/

Kubernetes発表後3ヶ月で採用したのがMicrosoftAzure、2年後AWSも採用、さらに2年後IBMも採用。IBMはRedHatを買収してクラウドサービスに採用。IBMは今後5年間で全てのサービスをコンテナ化するとして、CentOSの開発を停止した。WindowsCore、UbuntsCoreなど組込用に開発された軽量OSもクラスタで使用出来る。

Kubernetesはコンテナオーケストラレーションと呼ばれるようになりデファクトになった。

Kubernetesは、コンテナ制御でデファクトになったので、続々と周辺ソフトウエアが開発され対応している。

軽量OSとして、eBPF(extended Berkley Packet Filter)がWindows10に対応※1。

BumblebeeによってDockerコンテナの標準的な形式、すなわちOCIイメージとしてパッケージング。eBPFのアプリケーションをDockerコンテナと同様にコンテナレジストリに登録することで、eBPFアプリケーションの公開やシェアを簡単に実現※2。

レンタルサーバー構築OpenStackもKubernetesに対応。

ストレージCLOUDIAN※3、PureStorage※4

Zabbix 6.0リリース、ビジネスサービス監視を大幅強化、機械学習による障害検知、Kubernetes監視機能も搭載※5 

Kubernetesは大規模複雑なので、ハイパースケールをサポートするSUSE社Rancherなどもある。

最上位WebフロントソフトウエアにはメジャーなPHP、JavaScriptがすでにクラスタに対応している。

また、Web通信プロトコルHTTP3も5年掛かりで規格化されQUICと呼ばれ、TCP/IPより2倍速いので、相対的に大規模データセンター消費電力は半分になり、GAFAMではほぼ全てに採用され、データセンター省エネを実現している。

※1.

https://www.publickey1.jp/blog/21/windowslinuxlinuxebpfwindows.html
※2.https://www.publickey1.jp/blog/22/ebpfbumblebee.html

※3.スケールアウト型オブジェクトストレージ製品 CLOUDIAN https://cloudian.com/jp/products/

※4Kubernetesで管理するヤフーの次世代IaaS基盤 https://techblog.yahoo.co.jp/entry/2020122430052973/

Pure Storage®(ピュア・ストレージ)とは https://www.purestorage.com/jp/knowledge/what-is-pure-storage.html

※5.https://www.imagazine.co.jp/zabbix-6-0/

カテゴリー
省エネ技術

泡で省エネ

  • 古い空調機は新型電子膨張弁を装備した新型空調機に更新しましょう。おおよそ電気代は半分になり数年でコストを回収できます。
  • 古い空調機を更新せずに15%前後省エネする泡発生器α、8年23,000台の実績、大手工場へ100台単位の導入実績多数。
  • 熱交換機効率を10%改善するナノバブル発生器。微細なナノバブルが新しい時代を開きます。

カテゴリー
省エネ技術

データセンター省エネ技術トレンド

  • 省エネデータセンター構築専門。20年に渡る成果をご紹介
カテゴリー
省エネ技術

省エネデータセンター

データセンター省エネ技術をご紹介

LXスタイル sugipoohのページ

古いデータセンターで使われている電算用空調機CRACをキャッピング(コンティメントとも呼ぶ)無しの場合、PUEは3.0に迫る。この15年で進んだ省エネ技術ならば半分以下PUEを1.2以下に出来ます。余った電力設備を使って、高密度実装を可能にします。